「まだ公園で遊びたいって言うなら遊んでれば?ママは帰るからね。」
こんな脅しの様な言葉を子どもに投げかけ、子どものワガママをどうにか抑え込もうとしたことはありませんか?
私はあります。
気付かずに、この脅し育児をしている方は多いと思います。
また、脅し育児ではダブルバインドというコミュニケーションパターンを子どもに使うことが多いです。
今回の記事では、脅し育児のデメリットとダブルバインドについて説明します。
・ダブルバインドについて
・脅し育児のデメリットについて
・脅し育児は反対か賛成か
ダブルバインドってなに?

ダブルバインドという言葉を聞いたことはありますか?
私は、この前初めて知りました。
ダブルバインド(二重拘束)とは、2つの矛盾した言葉を相手に投げかけ、相手を混乱させてストレスを与えるといったコミュニケーションのことです。
例えば、「勝手にしなさい!ねぇいつまでそんなことしてるの!?」などがダブルバインドです。
はじめは勝手にしなさいと子どもに言っているのに、その直後に子どもの行動を非難している矛盾です。
ダブルバインドは、米国の精神医学の研究者であるグレゴリー・ベイトソンにより発見された概念なんです。
グレゴリー・ベイトソンは、家庭内コミュニケーションがダブルバインドを用いたコミュニケーションパターンであると、その状況下にいる人が統合失調症を患う可能性があると発見しました。
つまり、事あるごとに子どものワガママや意思をダブルバインドにより抑制することで、その子どもが統合失調症を患うかもしれないということです。
脅し育児では、このダブルバインドがよく使われています。

統合失調症とは、幻聴や幻覚を伴い現実と妄想の区別がつかなくなってしまう精神疾患です。
簡単に説明すると、心がとても不安定になってしまうんです。
脅し育児のデメリット

そもそも、脅し育児にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
親からすれば、割と楽に子どものワガママを抑制できるというメリットはありますよね。
しかし、子どもにとってはデメリットでしかありません。
・子どもの心が不安定になる
・本当の理由が分からなくなる
・将来、子どもから脅される
脅し育児で子供の心が不安定になる
脅し育児の1つ目のデメリットは、子どもの心が不安定になる可能性があるです。
ダブルバインドのところで説明しましたが、バブルバインドを常に使うと子どもが統合失調症を患う可能性がでてきます。
大人でも、毎日の様に職場の上司にバブルバインドを使って脅されたら精神的に病んでしまいますよね。
それに加え、大人の圧力は子どもにとっては更に恐怖です。
そう考えると、脅し育児をすることで子どもの心が不安定になるのは容易に想像できますよね。
しかし、ダブルバインドによる統合失調症は、常日頃から頻繁に重いストレスがかかるような強い言葉によるダブルバインドが原因だと思われます。
ダブルバインドのところで例として用いた「勝手にしなさい!ねぇいつまでそんなことしてるの!?」くらいで統合失調症を患うのはあり得ませんよね。
脅し育児で本当の理由が分からなくなる
脅し育児の2つ目のデメリットは、本当の理由が分からなくなることです。
脅し育児では、子どもが混乱して悪いことやダメな本当の理由が分からなくなってしまいます。
例えば、就寝時間を過ぎても寝ない子どもに対して「早く寝なさい!怖い鬼がくるよ!」と親が言うとします。
子どもからしたら、これはどういうことだろうと混乱してしまいます。
ただただ怖い鬼が怖くて、恐怖だけで親の言うことに従おうとしてしまうのです。
大人ならともかく、子どもからすれば早く寝ないといけない本当の理由が分かりませんよね?
「早く寝なさい!寝不足で明日眠くなるし、体調も崩しちゃうよ!」の方がまだいいですよね。
脅し育児で将来、子供から脅される
脅し育児の3つ目のデメリットは、将来子どもから脅される可能性があることです。
「勉強しないなら、おやつあげないからね!」
この様な脅し育児をしていると、将来自分の子どもから脅されるようになるかもしれません。
子どもは、親の真似をして成長します。
脅い育児をしていると、子どももこういう状況ではこういう風に返答すればいいんだと学んでしまうのです。
将来的には、子どもから「小遣いくれないなら、勉強しないからな」と言われてしまうかもしれません。
脅し育児には反対?それとも賛成?

ダブルバインドと脅し育児のデメリットに関して上で書きましたが、皆さんは脅し育児は賛成でしょうか?それとも反対でしょうか?
私は、反対です。
しかし、脅し育児が完全に反対と言うわけでもありません。
程度の軽い、ダブルバインドは致し方ないのではないかと考えています。
先ほども書きましたが、ダブルバインドによる統合失調症は、長い期間かつ強い言葉によるヘビーなダブルバインドによるものだと思います。
家事育児や仕事などで日々大変なのに、子どものワガママに時間を費やす暇がないことなんて多々ありますよね。
「まだ公園で遊ぶって言うなら遊べば?ママは帰るけどね。」くらい許してください・・・・・と思ってしまいます。
デキた主婦・主夫もいれば、デキない主婦・主夫だっているんです。
別に子ども全員灘高校入れて、東大医学部入れてなんて考えていないんです。(あの有名なお母さんですね)
まとめ
今回は脅し育児に関して書きましたが、いかがでしたか?
軽いダブルバインドは致し方ないと思いますが、子どもを傷付けるような言葉は許せないですよね。
相手の立場に立って、考えてから話すことが大事だと思います。